施主から工事代金の支払いを受けられない場合にどうする?建設業におけるよくあるトラブルと解決策をご紹介

建設業において、元請業者や下請業者にとって、工事代金の回収は経営の根幹を支える重要な要素です。しかし、現場では施主からの支払いが滞り、深刻な経営危機に陥るケースも少なくありません。この記事では、弁護士の視点から、工事代金の回収の重要性、未払いを未然に防ぐ方法、未払いが発生した場合の対処法について詳しく解説し、エースパートナーが提供するサポート内容と、そのメリットについてご紹介します。

1.はじめに

(1)工事代金の回収の重要性

建設業において、工事代金の回収は事業を安定させるために欠かせない要素です。特に下請業者は、元請業者からの支払いが企業のキャッシュフローを直接支えるため、タイムリーな支払いが不可欠です。工事代金が回収できなければ、企業は資金繰りに窮し、結果として業務の遂行が難しくなるばかりか、最悪の場合、倒産に至る可能性もあります。

(2)回収しない場合のリスク

工事代金の未回収が続けば、企業の経営に大きな影響を与えます。まず、従業員への給与支払いが滞ることで、士気の低下や人材流出が懸念されます。また、材料費や下請け業者への支払いも滞るため、プロジェクトの進行が遅れ、信頼性の低下や契約の解消に繋がる可能性があります。こうした連鎖的な影響は、最終的に企業全体の経営悪化を招き、倒産リスクを高める結果となります。工事代金の未回収が続けば、企業の経営に大きな影響を与えます。まず、従業員への給与支払いが滞ることで、士気の低下や人材流出が懸念されます。また、材料費や下請け業者への支払いも滞るため、プロジェクトの進行が遅れ、信頼性の低下や契約の解消に繋がる可能性があります。こうした連鎖的な影響は、最終的に企業全体の経営悪化を招き、倒産リスクを高める結果となります。

2.未払いを未然に防ぐために

未払いを防ぐためには、契約の段階でしっかりとした対策を講じることが不可欠です。まず、契約書を作成する際には、支払条件を明確に定めることが重要です。具体的には、支払期日、金額、支払方法を明記し、曖昧な表現を避けることが必要です。

また、工事の進行に応じた段階的な支払いスケジュールを設定することも有効です。例えば、基礎工事が完了した時点で一部支払いを受け、次に上棟時にまた一部支払いを受けるといったように、工事の進捗に合わせた支払いを求めることで、リスクを分散できます。さらに、施主の信用調査を事前に行うことも、未払いのリスクを低減するための重要な手段です。 契約書に遅延損害金の規定を設けることも考慮すべきでしょう。支払いが遅れた場合に、一定の割合で遅延損害金を課すことで、施主に対する支払いのインセンティブを強化することができます。このような予防策を講じることで、未払いリスクを大幅に軽減できるでしょう。

3.未払いが起こった場合の対処法

それでも未払いが発生した場合には、迅速かつ的確な対応が求められます。まず、施主に対して状況を確認し、支払いを催促することが第一歩です。この段階では、口頭での確認も重要ですが、特に文書での通知が有効でしょう。書面を通じて支払いを求めることで、後に法的手続きを取る際の証拠として利用できるためです。

もし、催促に応じない場合には、弁護士に相談し、法的手続に進むことを検討する必要があります。まず、簡易裁判所に支払督促の申立てを行う方法があります。支払督促によっても施主が支払いに応じない場合、裁判所を通じて強制執行を行うことも可能です。ただし、簡易裁判所の支払督促の手続は、相手方から異議が出された場合には結局正式裁判に発展することになりますので、相手方が争う意思を示しているような場合には、はじめから訴訟を提起するのが効果的だろうと思われます。

また、未払いが継続する場合には、仮差押えなどの手続きを検討することも有効です。仮差押えにより、施主の資産を一時的に凍結し、支払いを確保する手段として活用できます。さらに、訴訟に進むことで、未払金の回収を図ることができますが、訴訟には時間とコストがかかるため、勝訴の可能性や回収可能性、手続にかかる期間等を踏まえて、慎重に検討をすべきでしょう。

仲裁や調停といった紛争解決手段もあります。これらの方法は、裁判に比べて迅速かつ費用が抑えられる場合があり、両者が合意に至ることもあります。しかし、これらの手段で解決が難しい場合には、最終的には訴訟手続で解決せざるを得なくなります。

4.当事務所のサポート内容

エースパートナーでは、建設業における工事代金未払い問題に対する法的サポートを幅広く提供しています。具体的には、契約書の作成やチェック、未払いが発生した際の法的手続、施主との交渉、そして裁判対応まで、一貫したサポートを行います。

特に、契約書作成の段階でのサポートは、未払いを未然に防ぐための最重要ステップです。建設業に経験豊富な弁護士が、貴社のニーズに合わせた契約書を作成し、リスクを最小限に抑えるためのアドバイスを提供します。また、万が一未払いが発生した場合には、迅速に対応し、適切な解決策を見出すためのサポートを行います。

さらに、エースパートナーでは、交渉の場面においても、施主との交渉を通じて迅速な解決を図ることを目指します。必要に応じて、調停や訴訟といった法的手続をサポートし、最善の結果を追求します。

5.当事務所に依頼するメリット

エースパートナーに依頼する最大のメリットは、建設業界に特化した豊富な知識と経験を持つ弁護士が対応することです。弊所弁護士は、建設業における契約の特性や現場での実情を踏まえ、これに基づいた的確なアドバイスを提供します。

また、迅速な対応と交渉力により、問題解決をスムーズに進めることが可能です。特に、早期に弁護士を介入させることで、トラブルが深刻化する前に解決できる可能性が高まります。さらに、法的手続に精通した弁護士が、貴社の権利を最大限に守るために尽力し、安心して事業に専念いただける環境を提供します。

経営を安定させるためには、工事代金の確実な回収が不可欠です。施主からの支払いが滞ることで、企業の存続が危ぶまれる事態に直面することは避けたいものです。未払いに関する問題が発生した際には、ぜひエースパートナーにご相談ください。私たちは、貴社のビジネスを強力にサポートし、安心して事業を展開していただけるよう、全力を尽くします。

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Last Updated on 2024年8月23日 by ace-construction-law

この記事の執筆者

弁護士法人エースパートナー法律事務所

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