建設業における工事代金の未払いについて弁護士が解説!債権回収の流れについて

建設業における債権回収について弁護士が解説!-対応の流れについて-

 

1.債権回収とは

債権回収とは,貸金や商品の代金,請負代金など,相手方から支払われるべき金銭を回収することをいいます。債権回収は,契約書や領収書などの証拠に基づいて,誰でも行うことができますが,相手方が支払いを拒否したり,連絡が取れなくなったりした場合は,困難になることがあります。そのような場合には,弁護士に依頼することが有効な手段となります。

 

2.弁護士による債権回収

弁護士が債権回収を行う場合,弁護士が債権者の代理人として,債務者に対して支払いを求めることになります。弁護士による債権回収の方法は,主に以下の3つに分けられます。

・督促状の送付
・和解交渉
・訴訟提起

督促状の送付は,弁護士が債務者に対して,支払期限や金額を明記した書面を送付することです。督促状には,法的な効力はありませんが,弁護士からの通知であることを示すために,封筒や書面に「弁護士」という文字を入れることができます。これにより,債務者に対して支払いの重要性や緊急性を認識させることができます。

和解交渉は,弁護士が債務者と直接連絡を取り,支払条件や分割払いなどの方法を話し合うことです。和解交渉では,双方の利害を考慮しながら,合意に達することを目指します。和解交渉で合意が成立した場合は,和解書を作成し,両者で署名捺印することで,法的な効力を持たせることができます。

訴訟提起は,弁護士が裁判所に対して,債権回収のための訴えを起こすことです。訴訟提起により,裁判所から債務者に対して支払いを命じる判決を得た上で,債務者の財産の差押えなどの強制執行の手続に移ることができるようになります。訴訟提起は,時間や費用がかかることや,裁判所から有利な判決が出るとは限らないことから,最終的な手段として考えられます。

 

3.弁護士に相談するメリット

債権回収を弁護士に依頼するメリットは,以下のように挙げられます。

債権者との交渉力が高まる

弁護士は法律の専門家であり,債務者に対して法的な措置を取ることができます。そのため,弁護士に依頼することで,債務者は支払いに対してより真剣に対応する可能性が高まります。また,弁護士は債務者の財産状況をある程度調査することが可能であるため,そのような調査に基づいて適切な回収方法を提案することができます。

時間と労力を節約できる

債権回収は,書面の作成や送付,電話や面談などの交渉,裁判や執行などの手続を行う必要があります。これらの作業は,専門知識や経験がないと難しく,時間と労力がかかります。弁護士に依頼することで,これらの作業を委託することができるため,経営に専念することができるのです。

法的なリスクを回避できる

債権回収には,民法や民事訴訟法などの様々な法律が関係します。自分で行う場合は,法律を知らないことにより,法律に反する行動をしてしまったり,不利な立場になったりするリスクがあります。弁護士に依頼することで,法律に基づいた正しい手続を行うことができるため,法的なトラブルを回避できます。

 

以上のように,債権回収を弁護士に依頼することには多くのメリットがあります。もちろん,弁護士に依頼することには費用がかかりますが,それ以上に回収率や速度が向上し,会社の利益を守ることができると考えられます。債権回収にお困りの事業者の方は,ぜひ弁護士に相談してみてください。

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Last Updated on 2024年8月21日 by ace-construction-law

この記事の執筆者

弁護士法人エースパートナー法律事務所

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